Good Luck-グッドラック-
こんな人におすすめ
「生まれ変わっても、もう一度出逢いたい本。読みたい本」をテーマに書評を書くコーナーへようこそ。今回は、200万部以上日本で売れた平成の大ベストセラー。「Good Luck」を紹介します。(キムタクのドラマじゃないよ~といっている時点でZ世代には通用しないだろう…)日常生活に疲れてしまい、癒しを求めている方。成功ってなんだろう。幸せってなんだろう。幸運ってなんだろう。活力やモチベーションを上げたい方。どれかひとつでも該当するひとは手にとって読んでみて欲しい。読んだことある人は久しぶりに読み直してみて欲しい。この物語は、単なるエンターテイメントにとどまらず、読み手の心に深く刻まれる、普遍的なテーマをわかりやすい物語の中で描いています。とても薄くて短い物語、人生で一番短くて好きな自己啓発本の一冊です。
こんなに薄い本で大ベストセラーになったのは、「チーズはどこに消えた」とどっこいどっこい?
概要紹介
【ベストセラー『グッドラック』の魅力】
現代社会で疲弊した心に、一筋の光を灯してくれる感動の物語。主人公の不屈の精神と、周囲の人々との絆が織りなすドラマは、読者の心を揺さぶり、生きる希望を与えてくれます。
【ここがすごい!】
- 共感できるストーリー: 誰しもが経験する悩みや葛藤を、主人公が率直に表現しているため、自身の姿を重ね合わせ、誰にとっても共感がしやすい
- 心に響く言葉: 美しい言葉の数々、そしてわかりやすく、やさしい言葉が心に深く残るメッセージは、心に温かい光を灯します
- 希望あふれる結末: 困難を乗り越え、成長していく主人公の姿は、勇気を与え、希望をみつけ、行動に向かって奮い立たせてくれる
いつまでも残したい格言
運は、呼びこむことも、引き留めることもできない。 幸運は、自らの手で作り出せば、永遠に尽きることはない。
誰もが幸運を手にしたがるが、 「自ら追い求めるのはほんのひとにぎり」
「幸が訪れないならには、訪れないだけの理由がある。 幸道をつかむためには、自ら下ごしらえをする必要がある。」
「欲するばかりでは幸運は手に入らない。 幸運を呼びこむひとつのカギは、人に手をさしのべられる広い心。」
「下ごしらえを先延ばしにしてしまえば、幸運は絶対に訪れてはくれない。 どんなに大変でも、今日できることは今日してしまうこと。」
「自分の知っていることがすべてとは限らない。 「幸運をつかむには、あらゆる可能性に目を向けなくてはならない。」
「偶然しか信じぬ者は下ごしらえをする者を笑う。 下ごしらえをする者は、なにも気にしなくていい。」
「幸運をエサにするような人は信じないこと。 幸運は売り物でも、道具もないのだから。」
「できることをすべてやったら、焦らず、あきらめぬこと。 自分には必ず幸運が訪れると信じ、甘い言葉には耳を貸さぬこと。」
「幸運を作るというのは、チャンスに備えて下ごしらえをしておくこと。 だがチャンスを得るには、運も偶然も必要ない。 それはいつでもそこにあるものなのだから。」
幸運は種をまき努力を重ね育てるもの
幸せのクローバーを探す 2人の騎士ノットとシドの物語。幸せのクローバーとは、魔法のクローバー。四つ葉のクローバーの形をしていて、手にしたものに幸運をもたらしてくれる奇跡のクローバーであり愛、仕事、すべての面で限りなき幸福をもたらしてくれると言われている。物語チックで分かりやすく、2人の主人公の対比も極端ですが、キャラの違いを感じます。 1人は、幸運をあるかないかだけで判断する。そして、もう1人はどうやったら幸運が見つかるかどうか、自分の頭で考え、行動し周りを巻き込んで 探して育てて掴み取る。この物語は同級生、そして人生も後半に差し迫った 64歳の2人がばったり数十年越しに再会。片方に読み聞かせる話の形式をとっています。片方が成功者、そしてもう片方は失敗者として描かれるわかりやすい演出になっています。この本が教えてくれたこと。私なりの解釈ですが、それは、みんな幸せになりたいと願うが、結局。誰かに頼ったり、宝くじに当たるのを祈るような他力本願がほとんどじゃないでしょうか。これまでに色んな人と色んな本読み、いろんなものに思考を張り巡らせました。幸せというものは、幸運というものは、実は、すぐ目の前に。空気のように存在していて。どう見えるように、掴みとる、とれるかはその人次第なのではないかと思うのです。自ら種をまき、努力を重ね育てるもの。自力でしか切り開けないもの。
最後に
この本を読むのは人生で3回目でしょうか。一番最初に読んだのは高校生の時だったように思います。ちょっと人生の転機があって。最近、3回目の読み直しをしました。本というのは不思議なもので、特に名作と呼ばれる普遍的なテーマを扱った本に関しては、自分の人生のその時々のフェーズによって。読み方、そして自らの解釈が変わるように感じます。そういう意味では読書というものが非常に味わい深い趣味なのだなというのを思い知らされます。そしてやはり。永遠のベストセラー本というものには不思議な魔力があり。いろんな時代の中で流されずに残ってきたものには、本当に価値があるんだなと思い知ります。すべて世の中で起きる事象には、本が売れるベストセラーなんかも名作と呼ばれる映画も。理由がそこには必ず存在する。自分もどういう手段かはわかりませんが何か残してみたいなと最近思うようになりました。池袋のカフェにて。