夢をかなえるゾウ0ガネーシャと夢を食べるバク
こんな人におすすめ
「生まれ変わっても、もう一度出逢いたい本。読みたい本」をテーマに年間500冊の本を読む読書家である私の独断と偏見による名作を紹介するコーナーへようこそ。記念すべき1冊目は、最近、読み直したこちら。『夢をかなえるゾウ0(ゼロ) ガネーシャと夢を食べるバク』ちょうとコロナ渦の時に発売された、超人気自己啓発本シリーズの第5弾。当時は大阪にいて、大阪の本屋さんで購入、カフェで一気読みした記憶があります。いままで平凡に何の疑いもなく真面目に生きてきて、「あれ?自分は誰の何の人生をいm生きているんだろう」そんな風に迷い込んだアラサーに刺さるのでは(全世代に突き刺さる作品だと思いますが)と勝手に感じてしまいました。どう生きるかには答えはありませんが、今生きている人生にモヤモヤを感じている。なんだか、会社のキャリア面談でやりたいこと聞かれても何も思い浮かばない…(新入社員のころはあんなにも夢語れてたのに)そもそも夢って何?そんなあなたに是非よんでもらいたいです。何かのヒントを、きっと得ることができるはずだから。
概要紹介
『夢をかなえるゾウ0(ゼロ) ガネーシャと夢を食べるバク』は、水野敬也による人気シリーズの最新作です。この本の魅力は、まずそのユニークなキャラクターたちにあります。主人公のガネーシャは、わがままで食いしん坊ですが、心優しい神様です。新キャラクターのバクやガネーシャの父・シヴァ神も登場し、物語に深みを与えています。物語は、夢を追い求めることの意味や価値について深く掘り下げています。ガネーシャが主人公に課題を与え、それをクリアすることで主人公が成長し、人生が好転していく様子が描かれています。このプロセスは、読者にとっても自己成長のヒントとなるでしょう。この本は、夢を追いかけることに迷いや不安を感じている人にとって、心強いガイドとなるでしょう。
心に残った言葉
「夢を見つけた人間は以前とはまるっきり人間になってしまうんや。今まではやる気がわいてこうへんで何をやっても楽しくない日々を過ごしてたのに毎朝ククワクしながら飛び起きて寝る間も惜しんで頑張れて夢に向かって進み始めたときは最高に楽しくて充実した時間がすごい速さで過ぎさっていくことになるから。」
このガネーシャの言葉は、私の過去の体験を思い起こさせつつも、心に刺さりまくりました。その昔、会社員をしながら3年間、新宿御苑でカフェのオーナーをしていた時期がありました。信じられないくらい忙しかったけど、お店をはじめる前のコンセプトを考えるワクワク感、内装工事、開業後の日々の経営、無我夢中で楽しかった。生きている心をこれでもかって感じた日々でした。忙しいからブラックとか、労働時間の多い少ないとかじゃなくて、心がワクワクするか、情熱を注げれるかなんですよね。そしてその前提となるのが夢の有無。私の個人の意見ですが、夢は大げさだとしても、やりたいことは見つけた方が絶対にいいに決まってる!
夢をもつと叶えるは別の話
「こんなのは改めて言うまでもないことだけどよ――夢を「持つ」のと「かなえる」のとは別の話だからな。素晴らしい存在を知ったところで、それが絶対に手に入らないものだ と分かったら、むしろ「知らない方が良かった」って後悔するんじゃねえのか?」
本文中ではちょっと主人公へのいじわるな感じでこのセリフが登場します。夢を「持つ」のと「かなえる」のとは別の話というのは本当にその通りで、夢をみたところで…みたいな見方もできてしまうとは思います。夢に向かって果たして奮闘できるのか。地獄をみることになるのではないか。苦しむことになるのではないか…。でも私は、夢に向かって歩く過程をあれこれ心配するのは無用だと思っています。社会人のキャリアのほとんどが予期せぬ流れ着いたもの、偶発的なものだといわれています。自分を信じて、どうなろうとも突き進めばそれでいい。すべての原動力となるのが夢。まずはみんな夢を持とう!特に日本人はシャイなのか、全員同じのレールに敷かれた人生を歩むのがお好きなのか夢を持つことを極度に避けているような気がします。(もったいない)
『本物の夢』を醸成する条件
『本物の夢』を醸成するには、「自分への愛」と『他者への愛』、両方が必要なんだ。「自分のため」と「人のため」』が最も高い次元で交わったときに表れる思いが“本物の夢。で ありその夢を持ったとき、人は、自分の『最高」を引き出すことができるんだ」
この話はとても納得をもって引き込まれました。 やはり歴史のいろんな偉人たちを見ていても。自分ひとりの欲望から始まり、成し遂げたいというよりかは、誰かのために。こういうことを発明したい。誰かのために。こういう世界になってほしい。これも誰かのために。そんな願いと情熱があきらめてはいけないという気持ちを奮い立たせて。ひとに勇気や希望、夢を抱かせるのかなというふうに思います。ひとりで見る夢には限界があって、みんなでみる夢。それに人は惹かれて。めげずに。頑張れるのかな。いつか叶うその日まで。ふと、子供の頃に図書館で読んだいろんな偉人たちの本を思い出しました。
自分が本当にすきなもの
「今、自分の頭と心には「他人の好み」がべったりと貼りついてもうてるからな。でも、 それを少しずつ、少しずつ、剥がしていって、自分がほんまに好きなもんを掘り起こすん や。そうすれば、自分が本当にやりたいこと――夢――も、おのずと見えてくるからな」
自分の本当に好きなものって何だろう?その好きって言うのは親の期待?会社の命令?主語は本当に「私」?なのかなって自分も感じてしまうときがあります。結局、自分が望んでいると思っていたものは結局のところ、誰かの願いだったり、希望だったり、期待だったり。人間というのは、他人には偉そうにアドバイスできても。自分自身のことになってしまうと本当によくわからないという不思議な生き物。でもやっぱり自分のことをいたわってあげれるのは自分自身でしかない。自己分析(就活用語ではなく人生用語だと思っている)がキチンとできること。それによって自分が心の底から何が欲しいかわかっている。これができるだけで人生は随分と生きやすくなると感じます。
最後に
きれいごとかもしれないけど、主人公が見つけたこの夢は純粋に、羨ましいと思った。だって、自分の夢と限りなく近いから。好きな時に、好きな人と、好きな仕事をする。
「尊敬できる仲間と一緒に、夢中になれる仕事をする」
現実問題そんな生き方なんでできっこない。限りなく難しい。世間の90%と同様に、ずっと会社員をやってきた自分からしたら。だからこそ、追い求める価値ある生き方であり、私にとっても夢だといえるんだと思う。良書と出逢う度に心がゆたかになるのを感じる。素敵な作品と出逢えたことに感謝してこの記事をおわりたいと思う。東京ミッドタウン日比谷のバナナケーキがおいしいカフェにて。